犬のかゆみはとても多い悩みです
犬が体を頻繁にかいたり、足先をなめ続けたり、耳をしきりに気にしたりしていると、「少しかゆいだけかな」と思うかもしれません。しかし、犬のかゆみは動物病院でも非常に多い相談内容の一つで、皮膚病、アレルギー、寄生虫、耳の病気など、さまざまな原因が関係しています。
犬の皮膚症状は、悪化する前の段階で対応することが重要です。軽いかゆみのうちに適切な診断とケアを行えば、症状の長期化や慢性化を防げることがあります。
この記事では、犬がかゆがる主な原因、見分け方、受診の目安、ご自宅でできること、動物病院での検査や治療について解説します。
犬がかゆがる主な原因
1.ノミ・ダニ
ノミやダニによる皮膚炎は、痒み・赤み・できものなどが生じる、犬猫によくある皮膚トラブルの一つです。特にノミに対するアレルギー反応では、腰やお尻、後ろ足の痒みや脱毛が目立つことがあります。月に1回、普段から定期的に予防することが大切です。
2.膿皮症
膿皮症は、細菌が皮膚で増えることで起こる皮膚病です。赤み、湿疹、かさぶた、脱毛、かゆみなどが見られます。例えばアレルギー体質で普段から体を掻いていたりして皮膚バリアが弱っている犬では繰り返しやすいことがあります。
3.アトピー性皮膚炎
犬に多いアレルギー性皮膚病の一つで、慢性的なかゆみが特徴です。顔周り、耳、わき、足先、お腹などをかゆがることが多く、季節によって悪化する犬もいます。
4.食物アレルギー
特定の食材が原因で、かゆみや皮膚炎が起こることがあります。耳のトラブルや下痢などを伴うこともあります。
5.真菌感染
カビの一種が原因で皮膚症状を起こすことがあります。脱毛や赤みが出ることが多く、場合によっては人や他の動物にうつる可能性もあります。
6.外耳炎
耳の中に炎症が起きると、犬は耳をかいたり、頭を振ったりします。飼い主さまは「体をかゆがっている」と感じても、実際には耳のトラブルが原因のことがあります。
どんな症状が見られるか
犬のかゆみでは、次のような様子が見られることがあります。
・体を頻繁にかく
・足先をなめる、噛む
・耳をかく、頭を振る
・皮膚が赤い
・フケが増えた
・毛が薄くなってきた
・においが強くなった
・かさぶたや湿疹がある
見た目の変化が少なくても、なめたりかいたりする行動が増えている場合は、皮膚や耳に違和感があるサインかもしれません。
こんな場合は早めの受診をおすすめします
・強くかきむしっている
・毛が抜けてきた
・皮膚が赤くなっている
・ジュクジュクしている
・耳のにおいが強い
・症状を繰り返している
・夜も落ち着かずかゆがっている
特に、繰り返す皮膚トラブルは「体質だから」で終わらせず、原因を整理して治療方針を立てることが大切です。
家庭でできる対応
家庭では、まずシャンプーのしすぎや、合わないケア用品を使っていないかを見直すことが大切です。また、ノミやダニの予防が継続できているかも確認しましょう。
ただし、自己判断で市販薬を塗ったり、人間用の薬を使ったりするのはおすすめできません。皮膚の状態によっては悪化することがあります。かゆみの部位、いつから始まったか、季節性があるか、食事変更の有無などを記録しておくと受診時に役立ちます。
動物病院で行う主な検査
犬のかゆみでは、原因を調べるために次のような検査を行うことがあります。
・皮膚の状態の確認
・耳の検査
・顕微鏡検査
・真菌や細菌の確認
・必要に応じた血液検査
・アレルギーや食事歴の確認
皮膚トラブルは、見た目が似ていても原因が異なることが多いため、きちんと見分けることが重要です。
治療方法
治療は原因に応じて異なります。
細菌感染があれば抗菌治療を行い、痒みが強ければ、その痒み自体を抑える薬を使うことがあります。アトピー性皮膚炎では、皮膚の状態を整える治療や食事管理、外用ケアなどを組み合わせることがあります。食物アレルギーが疑われる場合は、必要に応じてアレルギー検査もしつつ、食事を見直すことが重要です耳の炎症が原因なら、耳の治療を優先することもあります。
予防のためにできること
・ノミダニ予防を継続する
・体質に合ったスキンケアを行う
・食事内容を安定させる
・耳の状態も定期的に確認する
・症状が軽いうちに相談する
犬の皮膚トラブルは、一度良くなっても再発することがあります。だからこそ、悪化したときだけでなく、普段からの管理がとても大切です。
よくある質問
Q.犬のかゆみは自然に治ることがありますか?
一時的な刺激で治まることもありますが、繰り返す場合や赤み・脱毛がある場合は原因を調べた方がよいことがあります。
Q.シャンプーだけで治りますか?
軽い汚れや刺激による場合は改善することもありますが、感染やアレルギーが原因なら別の治療が必要です。
Q.食べ物が原因のこともありますか?
あります。食物アレルギーでは、皮膚症状や耳のトラブル、消化器症状が出ることがあります。
Q.耳をかゆがるのも皮膚病ですか?
耳の炎症が原因のことがあります。皮膚と耳は関連することが多いため、まとめて確認することが大切です。
まとめ
犬がかゆがる原因は、ノミ・ダニ、膿皮症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、外耳炎などさまざまです。かゆみは放置すると悪化しやすく、皮膚の赤みや脱毛、感染の悪化につながることもあります。
強くかく、赤みがある、毛が抜ける、症状を繰り返す場合は、早めに受診しましょう。
気になる方は、ALCA Pet Wellness Clinicでの受診をご検討ください。横浜・みなとみらいエリアで犬のかゆみや皮膚トラブルが気になる場合は、お気軽にご相談ください。早い段階で対応することで、症状の慢性化や再発予防につながることもあります。